法人・接待 野火
YUUKA
湧火
YUUKA
情報社会への、アンチテーゼ。
半径五百メートル、無人。
北杜市から望む山並み
巻頭

山梨県、北杜市。ある原野に、ひとつのサウナがある。まわりに、人家はない。水風呂は、すぐ脇を流れる沢。春は十四度、夏は十八度、冬は八度前後。水底が見えるほど、澄んでいる。火は百度を超える。場所は明かさない。地図にはない。ここを知るには、招かれるしかない。

主張

情報社会への、
アンチテーゼ。

検索しても、出てこない。
地図にも、ない。
通知は鳴らず、おすすめも、表示されない。

あるのは、火と、湯と、沢の音だけ。
ここでは、何ひとつ最適化されない。

ここに、通知はない。
持ってきた情報は、ここに置いていく。

足についた土を、払う。
沢の石を動かし、流れを少し、堰き止める。
今日は浅い。今日は、冷たい。
火を入れる。煙の匂いが、つく。
森のなかに、椅子を置く場所を探す。
それだけで、いい。

土地THE LAND
すぐ脇を、沢が流れる。春は十四度、夏は十八度、冬は八度前後。水底が見えるほど、澄んでいる。
薪をくべる。温度は、百度を超える。
静寂
半径五百メートルに、人はいない。物音も、灯りも、視線もない。
サウナSAUNA
石を焼き、水をかける。
木の椅子が、ひとつ。
全天候ALL WEATHER
タープの下に張ったテントサウナと前室(夕刻)
前室。屋根の下に、椅子と、灯り。

雨の日は、中止しない。

サウナと外気浴のあいだに、屋根を張った。雨でも、雪でも、そのまま続けられる。

天気は、選べない。だから、選ばなくていいようにした。

FIRE
火は、百度を超える。
薪の番をするのは、訪れた人自身。
FIREWOOD
敷地内の倒木を玉切りにしたもの
敷地内の倒木。伐って、割って、乾かす。

薪は、この山から出る。

倒れた木を、その場で伐る。玉に切り、割り、積む。外から運び込むものは、ない。

立っている木には、手をつけない。森から取るのではなく、森が落としたものを、もらう。

火を焚く一日の前に、火を焚くための一日がある。

WATER
この沢が、そのまま水風呂になる。
水底が見えるほど、澄んでいる。夏は、遊び場にもなる。
甲斐駒ヶ岳KAIKOMA-GA-TAKE
水は、この山に発する。
花崗岩の、白い峰。
水源THE SOURCE
地質
甲斐駒ヶ岳は、花崗岩の山。およそ千五百万年前に、冷えて固まった。
ろ過
花崗岩は、水を濾す。この山麓の地下水は、長い年月をかけて地層をくぐることで知られる。
水質
生まれるのは、硬度の低い軟水。市販される南アルプスの天然水も、硬度三十前後の軟水として知られる。
名水の地
環境省の名水百選に、三度選ばれた土地。ウイスキーも菓子も、この水を求めて集まった。
沢の音THE STREAM

澄んだ沢が、絶えず流れている。

▶ タップで再生(音あり)

水風呂COLD BATH
沢のかたわらに据えたドラム缶の水風呂。タープの下、砕石を敷いた土台に置かれ、上流から導水ホースが伸びている
沢のかたわらのドラム缶。清冽な水が、絶えず流れ込む。

沢の水を、そのまま引く。

ホースを上流へ一本。ポンプはない。落差だけで、水は落ちてくる。

浸かっているあいだも、水は入れ替わりつづける。溜めた水ではない。

使った水は、沢へ戻さない。浸透マスへ落とし、土を通して返す。引いた沢は、引いたときのままにしておく。

水温を決めるのは、季節だ。こちらでは、決めない。

上流UPSTREAM
花崗岩の岩と澄んだ流れ、対岸の新緑
甲斐駒ヶ岳の花崗岩を抜けてきた水。

上流には、誰もいない。

半径五百メートルに、人家はない。つまり、この沢に何かを流しても、それを薄めてくれる人が上にいない。ここが、いちばん上だ。

石けんは、沢では使わない。洗い物もしない。使った水は浸透マスへ落とし、土を通して返す。灰は流さない。持ち込んだものは、持ち帰る。

石を動かさない。淵を埋めない。堰き止めたら、帰りに戻す。半日で作った流れの形は、この沢が何百年かけて作ったものだ。

ここを出た水は、下って釜無川に入り、富士川になり、駿河湾へ出る。手を抜けば、それが百キロ先まで行く。

水は、借りているだけだ。

外気浴AFTER
火と水のあとは、ただ、座る。
聞こえるのは、沢と、風だけ。
過ごし方HOW TO SPEND

決まりは、ない。

火と水のほかに、用意したものは、ない。
残りは、この土地をどう過ごすか——それだけだ。

沢で遊ぶ。釣りをする。焚き火を熾し、炭火で肉を焼く。
木を削り、土に触れる。オロポも、ビールも、沢が冷やしてくれる。ときに、何もしない。

まわりに人家はない。だから、好きな音楽を、好きな音量でかけられる。誰の迷惑にもならず、誰も見ていない。ペットも、一緒に来ればいい。天然の沢だから、サワガニと遊べる。人のいる場所でも、つくられた水でも、できないことだ。

セルフ方式だから、時間に決まりはない。
昼に火を入れても、夜を明かしても、いい。好きな時間に来て、好きなだけ過ごす。

決められた過ごし方は、ない。使い方に、限りもない。

NIGHT
光るのは、火だけ。
夜を明かしても、いい。
STARS
焚き火に照らされた梢の先に見える星空
見上げれば、星。
街の灯りは、届かない。
ひとりSOLITUDE
「無人」が、効くのではない。

ひとりでも、孤立させないこと。

自然のなかにいると、ストレスホルモンが下がる。からだは、緊張から休息の側へ傾く。森林を対象にした研究が、繰り返し確かめてきたことだ。

一時間ほど身を置けば、すり減った注意は回復に向かう。暑い日も、寒い日も、その効きは変わらないという。

孤独の研究は告げる——安全だと感じられるなら、誰かといるより、ひとりのほうが深く回復する、と。

鍵は、安全。だから湧火は、無人を放置にしない。審査と予約、いつでも連絡が取れる設計の上に、半径500mの静けさを置いている。

棟は、ひとつ。同じ時間を、ほかの誰かと分け合うことはない。

火のはぜる音。沢のせせらぎ。自然の音は、休息をつかさどる神経のはたらきを高める。ここにあるのは、それだけだ。

大げさな効能は、約束しない。ただ——何も要求されない時間と、守られたひとりは、いまもっとも得がたいものだと、知っている。

出典:Park et al. 2010/Berman et al. 2008/Staats & Hartig 2004 ほか

これからIN THE MAKING

湧火は、完成された施設ではありません。
原野に火を入れ、水に入り、少しずつ育てていく場所です。

開拓PIONEERS
板を渡って原野に入る軽トラック
道は、まだ、ない。

軽トラックが一台、板を渡って原野に入っていく。
石を除け、草を刈り、火を焚く場所を、手でつくっている。

この開拓に加わる人を、探しています。
汗をかいた日の終わりには、薪の火と、沢の水。

開拓に加わる →

メールに「開拓」と一言、お送りください。
日程と内容は、返信でご案内します。

作るBY HAND

作り上げる、喜び。

ここにあるものは、たいてい、手で作った。
薪棚も、流し台も、この風呂も。

ドラム缶を据え、沢の水を引く。ブロックを積み、板を渡す。
買えば、早い。それでも、作る。

コンクリート基礎に立てた木の柱(湧火・私有地で建物を手作りする工程)
まず、柱を立てる
沢のそばでドラム缶風呂を組み上げる様子(湧火・私有地の五右衛門風呂づくり)
沢のそばに、風呂を組む
ドラム缶風呂から森を見上げる(湧火・沢のそばの湯)
そして、湯から森を見上げる

作った風呂に、沢の音を聞きながら、浸かる。
その時間だけは、どこにも売っていない。

北杜市HOKUTO, YAMANASHI

この市を選んだのではない。
この市に、選ばれた。

山梨県北杜市。八ヶ岳と南アルプスに挟まれた、県内でもっとも広い市。名水百選が三つあり、市内に二つのユネスコエコパークが重なる。

はじめは、沢のある土地を探していただけだった。地図を引き、登記を取り、手紙を書いた。断られ、また書いた。譲ってくださった方がいた。会いに行くうちに、土地より先に、この土地の人を好きになっていた。

いま湧火が焚いている火は、この市の山から出た薪で、この市の沢の水で冷ましている。よそから運び込んだものは、何もない。

ここでなくてもよかった、とは、もう思えない。

世界へTO THE WORLD
甲斐駒ヶ岳(湧火のある山の麓の名峰・南アルプス、山梨)

山梨から、日本、そして世界へ。

甲斐駒ヶ岳の麓。山梨の、小さな私有地から始めた。

火と、水と、土。ここにあるものを、手で作る。

この場所を、いつか、国を越えて訪ねてもらう。
派手にではなく、静かに。ここから。

入口THE ENTRANCE

招かれた人だけが、
たどり着く。

検索しても、出てきません。地図にも、ありません。
訪れる方法は、招かれること、ただひとつ。
最初に招く数名——火守(ひもり)に、便りを送ります。

会員についてMEMBERSHIP

ご登録後、所定の審査があります。
場所と料金を、外に明かさないこと。火と水と、人への礼を守ること。
審査を経て火守となった方は、会員ページから、希望の日時を1時間単位で予約できます。

火守について →

または
LINEで受け取る Instagramを見る

※これは予約の受付ではありません。最初の招待を、最初にお届けするためのものです。
または info@yu-ka.spaceへ直接どうぞ。

道のりTHE DRIVE
田畑のあいだを抜ける道と、その先に連なる山なみ
高速を降りたあとの道。

道のりも、レジャーだ。

移動は、負担にならない。中央自動車道を西へ走る。富士山を背に、南アルプスを横目に、甲府盆地が開ける。

高速を降りてからが、いい。信号が減る。対向車が減る。道の両側が畑になり、正面の山が、少しずつ大きくなる。

窓を開けると、空気の温度が変わる。標高が上がっていることが、体で分かる。

東京から二時間。長い、と思うかもしれない。けれど、退屈なのは、はじめの一時間半だけだ。

着く前から、始まっている。

アクセスACCESS

中央自動車道・須玉ICから、車で二十分。
首都高・新宿ICから、車で二時間。
JR中央線・日野春駅が最寄り。

到着も退出も、時間に決まりはありません。鍵の受け渡しもなく、セルフでお入りいただけます。

正確な場所と道順は、招かれた方にお伝えします。

法人・接待でのご利用
野火NOBI
ジムニー

同じ土地を、走る。

湧火の原野に、もうひとつ。
ジムニーで、沢と傾斜と木の間を走る場所。
年式は問わない。シエラも、ノマドも。

野火(NOBI)を見る →
土地さがしfumibi
fumibi 沢隣接地番検索の画面:地形推定の沢筋・筆界・土砂災害警戒区域を重ねて筆ごとに評価(山梨県北杜市)

沢のある土地を、机上で見つける。

高精細な地形データと登記所備付地図から、沢に隣接・通過する地番を抽出・評価する検索システム「fumibi」。キャンプ場やセルフビルドの土地さがしに。

fumibi を見る →
メディア掲載PRESS

ジムニー専用の私有地オフロード「野火(NOBI)」を、自動車雑誌「ベストカー」の連載「アポなし日本全国電話調査」でご紹介いただきました。

ベストカー 2026年9月10日号(2026年8月7日発売)/講談社ビーシー・講談社

紙面の掲載につき記事リンクはありません。掲載号は書店・コンビニ・電子版にて。

ジムニー専用の私有地オフロード「野火(NOBI)」の開始について、自動車メディア「レスポンス(Response.jp)」にご紹介いただきました。

レスポンス(Response.jp)/IID株式会社 ・ 2026年7月10日

記事を読む ↗
現地の天気WEATHER
今日
8/30
くもりのち晴れ
31° 23°
30%
8/31
くもり時々晴れ
36° 24°
30%
9/1
くもり時々晴れ
36° 25°
30%
9/2
くもり時々晴れ
36° 24°
30%
9/3
くもり一時雨
34° 24°
50%
9/4
くもり
31° 22°
40%
9/5
くもり
29° 21°
30%

山梨県中・西部(北杜市)/気象庁 8月29日 17:00発表